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データブリックス、新たなビジネス・インテリジェンス製品 「Databricks AI/BI」を発表

June 12, 2024
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データとAIの企業であるDatabricks(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下「データブリックス」)は、分析およびインサイトを企業内の誰でも利用できるようにすることを目的とした、新しいタイプのビジネス・インテリジェンス(BI)製品「Databricks AI/BI」(以下「AI/BI」)の発売を発表しました。

 

AI/BIは、高速でインタラクティブなダッシュボードを作成・配布するためのAIを搭載したローコードインターフェース「Dashboards」と、自然言語を通じてある事柄に関するその場限りの質問やフォローアップの質問に対応する会話型インターフェース「Genie」の、2つの補完的なインターフェースを提供します。どちらも、ETLパイプライン、リネージ、その他のクエリを含む、企業・組織のデータスタック全体の使用状況から継続的に学習する複合AIシステムによって駆動されるため、AI/BIは従来のツールに付随する初期設定やモデリングを必要とすることなく、複雑な質問に正確かつ自動的に回答することができます。

 

AI/BIは、真のセルフサービスBIに向けた重要な一歩であり、AIファーストのアプローチを通じて、ユーザーが日常的に行うことのできる分析の種類を大幅に拡大します。AI/BIのインテリジェンスは、あらゆるサイズのデータに対して統一されたガバナンス、リネージ、安全な共有、迅速なパフォーマンスを提供することができる、データブリックスのデータ・インテリジェンス・プラットフォームの上に構築されています。

 

生成AIによるセルフサービスの実現

今日、BIツールは、レポートやダッシュボードを通じてデータへの基本的なアクセスを可能にしますが、あらかじめ回答がプログラムされた特定の質問にしか対応ができません。しかし、実際のデータやビジネスにおける状況の変化はたびたび新たな疑問を呼び起こすため、データサイエンティストやアナリストの専門知識が必要となります。この問題を解決するため、近年のBI業界は生成AIに着目し、従来のBIスタックへ大規模言語モデル(LLM)の追加が行われていますが、こうした試みは現実世界ではほとんどが失敗に終わっています。実際のユースケースは、様々なデータや異なる意味、ニュアンスを持つビジネス特有の質問に溢れているため、自然言語の質問をあらかじめLLMに渡し、回答プランを生成して問題を解決しようとするアプローチには、根本的に限界があります。このような「ボルトオンAI」のソリューションは、説得力のあるデモの提供は可能であっても、実際の質問やデータにおいては機能しない場合が多くあります。

 

データブリックスの共同設立者兼CEOであるアリ・ゴディシ(Ali Ghodsi)は、次のように述べています。
「本当にインテリジェントなBIソリューションは、ビジネスユーザーの質問に効果的に答えるために、ビジネス特有の意味とニュアンスを理解する必要があります。そのためには、これまでのBIソフトウェアの設計方法とは異なり、AIシステムをアーキテクチャの中心に置き、長所を活かすと同時に短所を補完し、ニュアンスを理解して学習するという課題に取り組むアプローチが必要だと考えています。AI/BIのリリースは、そのようなシステムを構築するための第一歩です」

 

「ボルトオンLLM」を超える、分析のための複合AIシステム

AI/BIの中核となるのは、様々なAIエージェントを用いてビジネス特有の質問について推論し、回答を生成する複合AIシステムです。各エージェントは、プランニング、SQL生成、説明、視覚化、結果認証など、狭いながらも重要なタスクを担当しています。これらは、回答ランキングサブシステムやベクトルインデックスなどの他の要素によってもサポートされており、これらを組み合わせることで、単一のAIモデルをはるかに超える推論力を提供することができます。

 

AI/BIのシステムは継続的に学習し、人間からのフィードバックに基づいてパフォーマンスを改善するように設計されています。例えば、AI/BIは、解約顧客の定義を告げられると、学習した知識を使って類似のクエリ(欧州・中東・アフリカ地域とアジア太平洋・日本地域における解約顧客など)に対処するだけでなく、その知識を基に解約率を計算したり、既存顧客の意味を推測したりすることが可能です。AI/BIは、人間のアナリスト同様に、1回の分析や会話後も知識を持続させ、改善します。さらに、ETLパイプライン、リネージ、人気統計、データに対する他のクエリなど、プラットフォーム内の企業・組織のデータに関する他の情報からも学習することができます。

 

このシステムは、以下の2つの補完的なインターフェースを提供しています。

  1. Dashboards: 特定のビジネス関連の質問に回答するという、ユーザーが期待する従来のBI機能をすぐに利用できる、AIを搭載したローコードのダッシュボード・ソリューション
  2. Genie: 人間のフィードバックに基づいて基礎データと意味を継続的に学習し、高い推論力に基づき、より広範なビジネス質問に回答できる会話型インターフェース

AI/BIは、データブリックスのデータ・インテリジェンス・プラットフォーム上に構築され、同プラットフォームと深く統合されているため、以下のような利点があります。

  • 統一されたガバナンスとリネージ: データブリックスの「Unity Catalog」に統合され、同じガバナンスフレームワークに基づくため、管理者が設定したグローバルポリシーは、全てAI/BIに適用されます。また、Unity Catalogのリネージ機能により、データ作成者や管理者は、データがAI/BIでどのように使用されているかを確認することができ、エンドユーザーは、データセットの出所を当初取り込まれた時点まで遡ることができるため、より信頼性の高い分析を行うことができます。
  • 新たなユーザー・ライセンスを必要せず、少ない労力で可能な共有: データブリックスの「IAMプラットフォーム」に組み込まれており、Entra ADやOktaなどのIDPと直接統合されているため、安全なデータ共有が可能です。
  • 業界をけん引するコストパフォーマンス: 「データブリックス SQL」データウェアハウスおよびPhotonエンジンと深く統合されており、独自の最適化により高性能なインタラクションを実現します。メガバイトからペタバイトまでのデータ量に対して、業界をけん引する費用対効果を提供します。
  • データ抽出が不要: 対象となるデータセットを別のBIエンジンに抽出する必要がないため、データ鮮度の向上およびガバナンスの簡素化を実現しました。

 

セガ・ヨーロッパのデータサービス部門責任者であるFelix Baker氏は、次のように述べています。
「セガでは、クリエイティブで革新的な体験の提供により世界の人々を楽しませることを目指しており、その目標を達成する上でデータインテリジェンスは重要な役割を果たしています。AI/BIを使用することで、意思決定者がダッシュボードやクエリを構築するためにデータ専門家に頼ることなく、消費者行動のある事柄に関するその場限りの質問をリアルタイムで行えるようになりました。その結果、当社の従業員は自然言語で質問するだけで、ゲームの売上やプレイデータに関する詳細な分析結果を得ることができるようになりました。AI/BIによって、データの民主化、生産性の向上、セガ全体のデータ主導の意思決定スピードの強化が可能になり、プレイヤーに最高のゲーム体験を提供するという最も重要な業務に集中できるようになりました。」

 

提供について

AI/BIは、Databricks SQL ProおよびServerlessをご利用のすべてのお客様にお使いいただけます。Dashboardsは一般提供が開始されており、Genieは本日よりパブリック・プレビューが開始されます。両製品とも、ウェアハウスのコンピュートコスト以上の追加ライセンス料は不要です。AI/BI についての詳細は、こちらをご覧ください。

 

データブリックスについて

DatabricksはデータとAIの会社です。Comcast、Condé Nast、Grammarly、そしてFortune 500の60%以上を含む世界中の10,000以上の組織が、データ、アナリティクスおよびAIを統合し民主化するデータブリックスのデータ・インテリジェンス・プラットフォームを利用しています。米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置き、世界中にオフィスを構えるデータブリックスは、レイクハウス、Apache Spark™、Delta Lake、MLflowのクリエイターによって創立されました。詳細については、ウェブサイト(日本語)をご確認ください。

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