5G ネットワークで数百万のユーザーを接続
分析プロセスの信頼性が向上
レイテンシーが 75% 低減し、データの更新間隔が 6 時間から 1.5 時間に短縮
建設プロジェクトの週あたり開始件数が 10 倍に増加
米通信大手の T-Mobile は、米国最大・最速の 5G ネットワークの安定提供と拡大をめざしています。T-Mobile は、Databricks の導入により、60 以上のデータソースを統合してデータ分析と AI の活用を促進させています。データに基づくインサイトによってセルタワーの開発に最適な地域を特定し、サプライチェーンを効率化することで、セルラーネットワークの拡張が容 易になります。さらに、建設プロジェクトの準備状況の把握、セルサイト機器の迅速な調達、ネットワーク資産の不正利用や無駄の排除が可能になりました。T-Mobile は、レイクハウスをデータインフラの中核として活用することで、顧客サポートを強化し、最良のネットワークと顧客体験を提供するというコミットメントの実現に向けてビジネスを変革しています。
レガシーシステムが成長を阻害
T-Mobile は 2020 年に Sprint を買収し、ネットワーク、市場シェア、データリポジトリが飛躍的に拡大しました。その後の統合の過程で、旧式のテクノロジー、ワークフロー、プロセスによる問題が、ビジネスと IT の両方に悪影響を及ぼしていることが明らかになりました。
T-Mobile の技術スタッフであるボブ・トンプソン氏は次のように述べています。「レポート作成には古いシステムが使用されていました。レポートは専用の SQL Server データベース上に作成され、それぞれが異なるシステムからデータを取得していました。レポートはその後、エンタープライズの SQL データウェアハウスに取り込まれ、統合されます。このプロセスは 12 時間以上を要していました。 」
T-Mobile のレガシーシステムは、目標の達成に必要な成長の障壁となっていました。T-Mobile の技術チームは、ビジョンを実現するには、優れた拡張性と性能を持つ最新のテクノロジーとプラットフォームが必要であることに気づきました。
データの統合でビジネスのあらゆる側面をモダナイズ
T-Mobile の変革は、顧客中心主義の強化に重点を置き、Databricks データインテリジェンスプラットフォームを導入して全データの統合ビューを構築することから始まりました。
その結果、ネットワークインフラを担う T-Mobile の事業部門で大きな成果が実現しています。Databricks は、T-Mobile の調達およびサプライチェーンプロセスの効率化に不可欠な要素となり、数十億ドル相当のセルサイト機器の最適な供給を可能にしています。成果は新規のセルサイト開発にとどまりません。T-Mobile では、データから取得したインサイトを活用し、インベントリの管理、需要予測、予測型メンテナンスが可能になりました。
データ共有が社内横断的な成功とサステナビリティを促進
現在、Databricks は、T-Mobile における社内横断的なビジネスロジックの実行のための中核エンジンとしての役割を担っており、サプライチェーンにおける不正検知、注文追跡、支出管理など、高度な分析を支援してい ます。それらのロジックをレイクハウスで実行することで、以前は 40% の確率で失敗していた分析プロセスがスムーズに正しく実行できるようになりました。
分析だけなく、エンタープライズシステム間の運用データのやり取りにもレイクハウスが活用されています。レイクハウスにより、異なるシステム間の直接統合の必要がなくなり、調達部門とサプライチェーン部門の 10 以上のビジネスクリティカルなアプリケーションにデータを供給できます。
T-Mobile のソリューションアーキテクトであるジェフ・フリーマン氏は次のように述べています。「データの共有は、Databricks のデータインテリジェンスプラットフォームへの移行による最大のメリットの 1 つです。データのサイロ化が解消されたことで、コラボレーションと生産性が向上しました。改善を要していた点が全て改善され、顧客の新規獲得や 5G の普及などの戦略的アプローチに取り組む余裕ができました。」