データベースのベンチマーク情報を公開 ― 反競争的 DeWitt 条項を不要に

オープンな未来に向けて、競争とベンチマーキングを解放

Databricks では、テクノロジーについて語るときにしばしば「the future is open」(未来はオープン)というフレーズを使用します。オープンなデータアーキテクチャがプロプライエタリなアーキテクチャを凌駕するという私たちの信念を表現したものです(Databricks は先日、TPC-DS の公式記録を更新しました)。「オープン」であるべきは、コードだけではありません。業界全体における経営手法や討論も含まれます。多くのテクノロジー企業が、契約の中に DeWitt 条項を入れることでベンチマーク情報の公開を禁じ、自社製品のパフォーマンスに関する情報を制御しようとしています。しかし、私たちは、このような慣行はお客様のためにならず、イノベーションの障壁となる、そろそろ廃止すべきだと考えています。そこで Databricks では、サービス規約から DeWitt 条項を削除し、業界の他の企業にも同様の行動を呼びかけています

DeWitt 条項とは

Wikipedia には次のように記載されています。「DeWitt 条項の原型は、Larry Ellison 氏の要請で Oracle が制定した。1982 年に David DeWitt 氏が行ったベンチマーク調査で Oracle のシステムのパフォーマンスが低いことを指摘され、Ellison 氏は不満を抱いていた。」

Dewitt 教授は、現代のデータベースシステムが依存している多くの技術を開発した著名なデータベース研究者です。Dewitt 氏は、研究生活の初期段階で、最先端の技術への理解を深め、それを推進するために、商用データベースシステムのベンチマーク実施に多くの時間を費やしました。その後、Oracle のシステムをはじめとするデータベースシステムの長所と短所を示すリサーチペーパーを発表しています。

この研究がきっかけとなり、Oracle は、研究者、サイエンティスト、競合他社などが Oracle のデータベースシステムのベンチマークを公開することを禁止する DeWitt 条項を新たに設定しました。

その後、DeWitt 条項は、ほとんどのデータベースベンダーのライセンス契約に含まれるようになりました。研究論文で匿名システム(DBMS-X と呼ばれることもあります)を比較したベンチマークがよく見られる主な理由であり、ベンチマークが全くないものが多いのはこの措置によるものです。

DeWitt 条項が登場してから約 40 年経ちました。ベンチマーキングを推進した技術者のパイオニアである DeWitt 氏の名前がベンチマーク情報の公開を妨げる代名詞となって 40 年です。

オープンな時代に必要なオープンな条件:「DeWitt Embrace Clause」(DeWitt を容認する条項)の導入

他の多くのベンダー(Oracle をはじめとする老舗ベンダーから Snowflake などの新興ベンダーまで)と同様に、Databricks もかつては業界標準として DeWitt 条項を採用していました。

しかし、「標準」を採用するだけでは、ユーザーに対する私たちの義務を果たしたことにはなりません。

私たちは、最適な製品の判断基準として、透明性の高いベンチマーク情報へのアクセスをユーザーに提供すべきであると考えています。また、透明で公正な方法で実施されたベンチマークであれば、良い結果が得られなくても憤慨すべきではないと考えます。逆に、それは製品を改善する絶好の機会と捉えるべきです。

このような理由から、Databricks はサービス規約から DeWitt 条項を削除しました。

Databricks がこの条項を削除するだけでは十分とはいえません。真に競争力のあるベンチマークを得るためには、あらゆる企業が DeWitt 条項に依存しないよう要請しなければなりません。

Databricks では、サービス規約に「DeWitt Embrace Clause」(DeWitt を容認する条項)を組み込んでいます。競合やベンダー、依頼先のサードパーティが Databricks を対象としたベンチマークテストを実施する場合に、それぞれの契約に DeWitt 条項がある場合にはそれを無効にして、ベンチマークに社名・製品名を付することを許可するものです。これを実施しているのは私たちだけではありません。AzureAWS でも同様の条項を採用しています。

私たちは、業界全体に Dewitt 氏の足跡を辿ることを呼びかけます。

企業の勝敗は製品の良し悪しで決まるべきであると考えます。よい製品の源となるのはエンジニアによるイノベーションであり、法的手段ではありません。

未来はオープンです。

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