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COVID-19 のデータセットが データブリックスで利用可能に ― データコミュニティによる貢献

2020年4月14日初稿、2020年4月21日更新 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による混乱の中、データエンジニアやデータサイエンティストの多くが「データコミュニティとして何ができるだろうか」と自問し続けています。データコミュニティは、この短期間で実際に大きな貢献をしており、その代表例として、 米国ジョンズ・ホプキンス大学のシステム科学工学センター(CSSE)が提供するデータリポジトリ が挙げられます。このデータセットは、COVID-19(2019-nCoV)について最も広く利用されているものの1つです。次のGIF動画は、3月22日から4月14日にかけての検査確定症例(郡地域)と死亡者(円で表現)の比例数を視覚的に示しています。 他にも、病原体の進化をリアルタイムで追跡できる 新型コロナウイルスのゲノム情報 などの例があります(マウスのクリックで 感染と系統が再生 を再生します)。 病院からのリソース使用率のモデリングの有力な例には、 ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME) によるC

データレイクとデータウェアハウスとは?それぞれの強み・弱みと次世代のデータ管理システム「データレイクハウス」を解説

Databricks では近年、独立した新しいデータ管理のためのオープンアーキテクチャである「 データレイクハウス 」を利用する多くのユースケースを見てきました。今回は、この新しいアーキテクチャと、かつてのアプローチであるデータウェアハウス(DWH: Data Warehouse)、データレイク(Data Lake)それぞれと比較して優れている点について解説します。 データウェアハウス(DWH)とは データウェアハウス(DWH)とは、膨大な量のデータを利用者の目的に応用しやすくするため、整理・格納する管理システムのことを指します。意思決定支援や BI(ビジネスインテリジェンス)アプリケーションにおいて広く利用されてきており、これには 長い歴史 があります。データウェアハウスの技術は、1980 年代後半の登場以来進化を続け、MPP アーキテクチャなどの並列処理技術の進歩によって、より大規模なデータ処理が可能なシステムがもたらされました。しかし、データウェアハウスには、エクセルで作成されたような構造化データ(あらかじ

Facebook Prophet と Apache Spark による高精度で大規模な時系列予測・分析とは

Databricks の時系列予測・解析 Notebook を試してみる 時系列予測・分析技術の進展により、小売業における需要予測の信頼性は向上しています。しかし、より正確なインベントリ管理を実現したい企業にとっては、予測の精度とタイミングが課題となっています。従来のソリューションにおいては拡張性や正確性の面で制約がありましたが、 Apache Spark™ と Facebook Prophet の活用によってこれらの課題を克服する企業が増えてきています。 To see this solution for Spark 3.0, please read the post here...

データブリックスを活用した大規模な地理空間情報・ジオデータの処理と分析

December 5, 2019 Nima RazaviMichael Johns による投稿 in
近年のテクノロジーの進化と統合により、リアルタイムで正確な地理空間情報・ジオデータを活用した市場が活性化しています。地理空間情報・ジオデータは日々、数十億ものハンドヘルドデバイスや IoT 機器、航空機や人工衛星に搭載された何千ものリモートセンシングプラットフォームから、数百エクサバイト生成されています。このような地理空間ビッグデータの拡大に、近年の機械学習の進展が加わり、業界ではこれを活用した新製品やサービスの開発が進められています。 図の説明:地理空間情報・ジオデータによるマップは、災害対策、防衛・インテリジェンス、インフラ事業、医療サービスなど、多くの分野で活用されている。 企業における地理空間情報・ジオデータの活用代表例として、ドローンを利用したマッピングや現地調査などのサービス提供があります。(参考: 「インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジの発展」 )。地理空間データの活用で急速な成長を遂げているもう1つの産業は、自動運転車です。スタートアップ企業に加え、既存企業も車載センサーから豊富なコン

Delta Lake でのスキーマ(schema)DB の適用・展開とは

September 24, 2019 Burak YavuzBrenner Heintz による投稿 in
データブリックスの Notebook シリーズを試す データは常に進化し、蓄積されていきます。私たち人間の日々の経験と似ているかもしれません。私たちは、自身の周りの世界の変化についていくために、常に新しいデータを取り込み、認識し、ときにはその中から新たな概念や解釈を得ます。このような認識モデルは、まさにテーブルのスキーマそのものです。どちらも、新しく得る情報の分類と処理のしかたを決める役割を持っています。 データベースにおけるスキーマとは : そもそも「スキーマ(schema)」とは、日本人にとっても馴染みのある「スキーム(scheme)」という言葉の派生語です。計画や図などの意味を持ち、データベース関連だけでなく、哲学や心理学で使われている言葉でもあります。この記事で説明するデータベーススキーマ(DBスキーマ)とは、簡単に言えばデータベースの構造や整理の仕方のことです。細かな定義は、データベースの種類や会社によって異なりますので、今回は Databricks の次世代型データレイク・データウェアハウスである、D

Delta Lake を深堀り:トランザクションログの解析

August 21, 2019 Burak YavuzMichael ArmbrustBrenner Heintz による投稿 in
トランザクションログは、ACIDトランザクション、スケーラブルなメタデータ処理、タイムトラベルなど、Delta Lake の最も重要な機能の多くに共通する要素であるため、Delta Lake を理解するうえで重要な鍵となります。この記事では、Delta Lake のトランザクションログとは何か、ファイルレベルでどのように動作するのか、そして、複数の同時読み取りと書き込みの問題に対してどのようにエレガントなソリューションを提供するのかを探ります。 Delta Lake のトランザクションログとは Delta Lakeトランザクションログ(DeltaLog とも呼ばれる)は、Delta Lake テーブルで実行された全てのトランザクションの記録で、その開始以来、順番に記録されています。 トランザクションログの目的 シングルソースオブトゥルース Delta Lake は Apache Spark™ 上に構築されており、あるテーブルの複数のリーダーやライターが同時にテーブル上で作業することを可能にしています。ユーザーに常

機械学習モデル、決定木(ディシジョン・ツリー)による分析を活用した金融詐欺検知の大規模展開

Databricks の Notebook を試してみる 人工知能(AI)を活用した金融不正行為検知の大規模展開は、いかなるユースケースにおいても容易なことではありません。膨大の履歴データの取捨選択、絶えず進化する機械学習と深層学習技術の複雑さ、不正行為の実例の少なさなどが、不正行為パターンの検知を困難にしています。金融サービス業界においては、セキュリティに対する懸念の高まりや、不正行為がどのように特定されたかを説明することの重要性が加わり、複雑さがさらに増大しています。 一般的に、検知パターンを作成するために、まずはドメインエキスパートが不正行為者が行うであろう行為を想定して一連のルールを作成します。ワークフローに金融詐欺検知の専門家を含めて、特定の動作に関する要件をまとめる場合もあります。その後、データサイエンティストは、利用可能なデータのサブサンプルを取得し、これらの要件と、場合によっては既存の金融不正事例を参照して、深層学習または機械学習アルゴリズムのセットを選択します。そして、データエンジニアが、この検

Koalas:pandas から Apache Spark への容易な移行 – データラングリング(カテゴリ変数の導入)

April 24, 2019 Tony LiuTim Hunter による投稿 in
データブリックスは本日開催された Spark + AI Summit において、PySpark の DataFrame API を拡張してpandas と互換性を持たせる新しいオープンソースプロジェクトの Koalas(コアラズ) を発表しました。 Python のデータサイエンスはここ数年で急速に拡大し、pandas は今ではエコシステムの要となっています。データサイエンティストはデータセットを入手する場合、pandas を使って検証します。pandas はデータラングリング(データクレンジング/データクリーニングおよびデータ整形)や分析に最適のツールです。実際に、pandas の read_csv は、データサイエンスに取り組む多くの学生が最初に学習する実行コマンドです。 pandas に課題があるとすれば、ビッグデータのスケーリングに適していないことです。pandas...

SQL でピボット(PIVOT)を使用したデータ変換:行から列への変換

November 1, 2018 MaryAnn Xue による投稿 in
Databricks の Notebook を試してみる 2018/11/10/更新 ピボット(PIVOT)は、Apache Spark 1.6 から DataFrame 機能として実装されています。一意の値を1 つの列から複数の個々の列に変換し、テーブル値式を回転させる機能です。 Apache Spark 2.4 リリースでは、この便利なピボット機能を SQL でも利用できるようになりました。このブログでは、気温のデータを対象に、SQL の PIVOT で複雑なデータ変換を容易に行う方法を解説します。UNION ALL や...

広告効果測定:機械学習モデル作成による広告・マーケティングデータ分析方法(クリック予測)

July 19, 2018 Tony Cruz による投稿 in
広告部門では、膨大な量の多様なマーケティングデータや Web 広告の効果を測定/分析するために、拡張性が高く柔軟なプラットフォーム・方法を必要としています。ビッグデータを活用したマーケティング効果測定(分類、クラスタリング、認識、予測、推薦などの高度な分析)によって、ビジネスの成果に結びつく、データからの深い洞察の抽出が可能となります。さまざまな種類の Web 広告の普及による多様なタイプのデータの増大に備え、Apache Sparkは、API と分散コンピューティングエンジンによってデータを容易にかつ並列に処理し、価値創出までの時間を短縮します。 Databricks レイクハウスプラットフォーム は、最適化されたマネージドクラウドサービスを提供し、コンピューティング資源と、共同作業のためのワークスペースのプロビジョニングを、セルフサービスで行う手段を提供します。 多くのデータサイエンティストが利用する Web サイト「Kaggle」から、広告インプレッションとクリックに関するデータ Click-Through