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レイクハウスと Delta Lake の内部構造

September 10, 2020 Joel Minnick による投稿 in
Databricks は以前の ブログ で、企業におけるレイクハウス(LH)採用の増加状況について解説しました。このブログの内容は、技術系のオーディエンスから大きな反響がありました。多くの方がレイクハウスを次世代のデータアーキテクチャとして賞賛してくださったのですが、データレイクと何ら変わらないのではいうご意見もいただきました。そこで、Databricks のエンジニアと創業者が、データレイクとは一線を画すレイクハウスパラダイムを核とする技術的課題とソリューションについてのリサーチペーパー「Delta Lake: High-performance ACID Table Storage over Cloud Object Stores」(Delta Lake:クラウドオブジェクトストアによる高性能ACIDテーブルストレージ)を共同執筆しました。このペーパーは、大規模データベースの国際会議 VLDB2020 で受理、発表されました。リサーチペーパーの全文は こちら からダウンロードできます。 「もし私が顧客に何が欲し

Azure 環境でのモダン IIoT 分析 - Part 3

August 20, 2020 Samir GuptaLana KoprivicaHubert Duan による投稿 in
モダン IIoT(産業用 IoT)アプリケーションのための Azure データ分析に関するブログを 3 部構成でお届けしています。前回の Part 2 では、フィールドデバイスからリアルタイムの IIoT データを Azure に取り込み、データレイク上で直接実行する複雑な時系列処理について解説しました。Part 3 となる今回は、機械学習を活用した予測メンテナンスで風力タービンの収益を最大にすると同時に、ダウンタイムによる機会コストを最小限に抑え、利益を最大化する手法を解説します。 モデルのトレーニングによって得られた結果とそれを視覚化したものは、以下のような Power BI レポートに表示されます。 下の図は、エンドツーエンドのアーキテクチャを示したものです。 機械学習:出力と残存耐用年数の最適化 風力タービンのような産業用資産のユーティリティ、耐用期間、運用効率における最適化は、収益とコストに多くのメリットをもたらします。このブログでは、風力タービンの収益を最大にすると同時に、ダウンタイムによる機会コスト

Delta Engine の概要

本日、Databricks は Delta Engine を発表しました。Delta Engine は、Apache Spark 完全互換のベクトル化クエリエンジンで、最新の CPU アーキテクチャに対応し、Databricks Runtime 7.0 に含まれている Spark 3.0 のクエリオプティマイザおよびキャッシング性能の最適化機能を連携させます。その相乗効果により、データレイク、特に Delta Lake で実現されたデータレイクでのクエリ性能が大幅に高速化され、 レイクハウス アーキテクチャの採用やスケーリングが容易になります。 実行性能のスケーリング...

Apache Spark 3.0 概要|Python API の強化・PySpark API の拡充など新機能搭載

Apache Spark TM 3.0.0 が Databricks Runtime 7.0 で利用できるようになりました。Spark 3.0.0 はオープンソースコミュニティでの多くのコントリビュートが結実したものです。3,400 以上のパッチが含まれ、Python API および ANSI SQL の機能拡充に加え、開発や調査が行いやすくなるような工夫が施されています。オープンソースプロジェクトとして 10 年目を迎え、多くの参加者の意見と多様なユースケースに応え続けてきた結果が反映されています。 Apache Spark 3.0 の主な新機能...

MLflow モデルレジストリをエンタープライズ機能に拡張

Databricks の MLflow モデルレジストリ にエンタープライズレベルの新機能が追加されました。 Databricks の統合分析プラットフォーム をご利用いただいている場合、MLflow モデルレジストリはデフォルトで有効になります。 このブログでは、モデル管理を一元化するハブとしての MLflow モデルレジストリのメリットをご紹介し、組織内のデータチームによるモデル共有やアクセス制御、モデルレジストリ API を活用した統合や検証について解説します。 MLflow によるハブの一元化が、モデルライフサイクル管理のコラボレーションを可能に MLflow には、実験の一部としての メトリクス 、 パラメータ 、 アーティファクトをトラッキングする機能...

Delta Lake を深堀り:トランザクションログの解析

August 21, 2019 Burak YavuzMichael ArmbrustBrenner Heintz による投稿 in
トランザクションログは、ACIDトランザクション、スケーラブルなメタデータ処理、タイムトラベルなど、Delta Lake の最も重要な機能の多くに共通する要素であるため、Delta Lake を理解するうえで重要な鍵となります。この記事では、Delta Lake のトランザクションログとは何か、ファイルレベルでどのように動作するのか、そして、複数の同時読み取りと書き込みの問題に対してどのようにエレガントなソリューションを提供するのかを探ります。 Delta Lake のトランザクションログとは Delta Lakeトランザクションログ(DeltaLog とも呼ばれる)は、Delta Lake テーブルで実行された全てのトランザクションの記録で、その開始以来、順番に記録されています。 トランザクションログの目的 シングルソースオブトゥルース Delta Lake は Apache Spark™ 上に構築されており、あるテーブルの複数のリーダーやライターが同時にテーブル上で作業することを可能にしています。ユーザーに常

Databricks Connect:ホスト型 Apache Spark™ をアプリ、マイクロサービスに

June 14, 2019 Eric Liang による投稿 in
Databricks Connect は、ネイティブな Apache Spark API を任意の Notebook、IDE、カスタムアプリから利用可能にするための新たなライブラリです。今回はその概要をご説明します。 概要 ここ数年、Apache Spark 向けにさまざまなカスタムアプリケーションコネクタが開発されています。spark-submit、REST ジョブサーバー、Notebook ゲートウェイなどのツールなどが含まれます。しかし、これらのツールには多くの制限があります。以下はその一部です。 汎用的でなく、特定の IDE や Notebook でのみ動作するものが多い。 アプリケーションを Spark クラスタ内でホストして実行することが必要な場合がある。 Spark...

広告効果測定:機械学習モデル作成による広告・マーケティングデータ分析方法(クリック予測)

July 19, 2018 Tony Cruz による投稿 in
広告部門では、膨大な量の多様なマーケティングデータや Web 広告の効果を測定/分析するために、拡張性が高く柔軟なプラットフォーム・方法を必要としています。ビッグデータを活用したマーケティング効果測定(分類、クラスタリング、認識、予測、推薦などの高度な分析)によって、ビジネスの成果に結びつく、データからの深い洞察の抽出が可能となります。さまざまな種類の Web 広告の普及による多様なタイプのデータの増大に備え、Apache Sparkは、API と分散コンピューティングエンジンによってデータを容易にかつ並列に処理し、価値創出までの時間を短縮します。 Databricks レイクハウスプラットフォーム は、最適化されたマネージドクラウドサービスを提供し、コンピューティング資源と、共同作業のためのワークスペースのプロビジョニングを、セルフサービスで行う手段を提供します。 多くのデータサイエンティストが利用する Web サイト「Kaggle」から、広告インプレッションとクリックに関するデータ Click-Through

MLflow の概要:機械学習ライフサイクル管理のためのオープンソースプラットフォームとは

June 5, 2018 Matei Zaharia による投稿 in
データブリックスの「マネージド型 MLflow」とは MLflow とは、実験の追跡、モデルの管理やデプロイメントといった、機械学習におけるライフサイクルを管理するためのオープンソースのプラットフォームです。機械学習(ML)の開発を経験した人は誰でも、その複雑さを知っています。ソフトウェア開発における通常の懸念事項に加えて、機械学習開発には、複数の新たな懸念が伴います。データブリックスの数百社のお客様に共通する課題として、次のような事柄が挙げられます。 ツールの種類が多すぎる :データ準備からモデルトレーニングまで、数百のオープンソースツールが機械学習(ML)ライフサイクルの各フェーズに対応しています。しかし、部門が各フェーズで 1 つのツールを選択する従来のソフトウェア開発とは異なり、機械学習では、通常、 利用可能な全てのツール (アルゴリズムなど)を試して、結果が改善されるかどうかを確認します。そのため、機械学習開発者は数十のライブラリを使用し、本番環境に導入する必要があります。 実験の追跡が困難 :機械学習